皮脂欠乏性湿疹とは
皮脂欠乏性湿疹は、特にすねの前側によく見られますが、太ももや腰まわり、肩、背中などにも起こります。皮膚が乾燥し、かさかさとして白い粉をふいたようになり、赤く丸い湿疹やひび割れのある赤い湿疹が現れます。乾燥や湿疹のためにかゆみを伴い、かき傷ができることもあります。高齢者に多い病気ですが、20代など比較的若い人にもみられます。冬の乾燥した時期に悪化し、夏には症状が和らぐことが多いのが特徴です。
皮脂欠乏性湿疹の原因と特徴
皮脂欠乏性湿疹は、皮膚の水分を保ち守る「皮脂」が不足することが原因です。皮脂が少なくなると、肌のバリア機能が弱まり、外からの刺激を受けやすくなって乾燥や湿疹が起こります。加齢や冬の寒さ、乾燥した環境、過度な皮膚の洗浄や摩擦、糖尿病や慢性の病気もリスクを高めます。
初期では乾燥しただけの「皮脂欠乏症(乾皮症)」の状態ですが、症状が進むと赤みやかゆみのある湿疹に変わります。保湿をしっかり行い、赤みやかゆみが出たら早めに皮膚科で治療を開始することが重要です。
治療と日常ケア
- 保湿剤の使用が基本です。保湿剤外用後、肌にティッシュを置いてティッシュが落ちないくらいの量を継続して塗布するとバリア機能を回復します。
- かゆみや赤みが強い場合は、ステロイド外用薬を併用し、炎症を抑えます。
- 入浴は熱すぎるお湯を避け、肌をこすらないように優しく洗うことが望ましいです。
- 肌の乾燥を悪化させる刺激や摩擦を避け、冬の乾燥した環境では特に保湿を心がけましょう。
- 症状が強い場合や長引く場合は、皮膚科専門医での診察と適切な治療が必要です。
予後と注意点
皮脂欠乏性湿疹は慢性的に繰り返すことが多いため、根気強い治療と日常的なスキンケアが大切です。適切なケアを続けることで症状の悪化を防ぎ、生活の質の低下を防ぐことができます。
参考文献
- 日本皮膚科学会「皮脂欠乏症診療の手引き 2021」
- CareNetニュース「皮脂欠乏性湿疹の治療」2025年7月22日