水虫とは
水虫(足白癬)は、真菌(かび)の一種である皮膚糸状菌が皮膚の角層に寄生してできる感染症です。主な原因菌はトリコフィトン・ルブルムやトリコフィトン・メンタグロフィティスです。足の指の間や足底に多くでき、「足白癬」と呼ばれます。病変が股の部分にできると「股部白癬」、他の体の部分にできると「体部白癬」と呼ばれます。また、毛や爪に感染することもあります。
水虫の感染経路と特徴
水虫は皮膚の小さな傷や湿った環境を好みます。公衆浴場やジムの床、スリッパ、バスマットなどから感染することが多いです。また、家族内での感染もよく起こります。足や手の指の間、爪などケラチンを含む部位に感染しやすく、湿度や汗で蒸れた環境で増殖しやすくなります。
診断方法
皮膚や爪の一部を採取し、顕微鏡で菌の糸状体(菌糸)を確認します。迅速な診断により適切な治療へつなげることが重要です。自己判断で市販の薬を使うより、まず専門医を受診し正確な診断を受けましょう。
水虫の治療
外用薬治療
白癬菌の活動を抑える抗真菌薬の外用が基本です。ルリコナゾール、ラノコナゾール、ビホナゾール、ケトコナゾール、テルビナフィン、エフィナコナゾールなどの薬が一般に使われます。これらは1日1回の使用が多く、症状に応じて軟膏、クリーム、液体タイプが適切に選ばれます。治療期間は症状の種類によりますが、通常数ヶ月(2~6か月)が必要です。
内服薬治療
特に爪白癬の場合は、塗り薬だけでの治療が難しいため抗真菌薬の内服が推奨されます。主にテルビナフィン(6か月)、イトラコナゾール(3か月)、ホスラブコナゾール(3か月)が使われます。内服薬は副作用もあるため、定期的な血液検査が必要です。
予防法と生活上の注意点
- 公衆浴場やスポーツジムの後は、家で足を流水で洗う。
- 蒸れを防ぐために通気性の良い靴と吸湿性の高い靴下を選ぶ。
- 家庭内感染を防ぐために、タオルやスリッパの共有を避ける。
- 足指の間を丁寧に洗い、小さな傷を作らないよう注意する。
まとめ
水虫は皮膚糸状菌による皮膚感染症で、正しい診断と継続的な治療が必要です。市販薬を使う前に皮膚科で診断を受け、適切な抗真菌薬の使用と予防対策により治療と再発防止を目指しましょう。爪白癬は特に長期間の治療が必要なため、医師と相談しながら治療計画を立てることが大切です。
参考文献
- 日本皮膚科学会「日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン 2019」
- 【皮膚科医が解説】水虫(白癬)の原因や症状・治し方・薬について