太田皮フ科クリニック

水いぼ

水いぼ(伝染性軟属腫)とは

水いぼは、「伝染性軟属腫」とも呼ばれ、ポックスウイルスの一種による感染症です。主に子どもに多く見られますが、大人も感染することがあります。皮膚に直径数ミリの光沢のある柔らかいドーム状の結節が出来ます。この結節の中にはウイルスの塊があり、かきむしったりつぶしたりすると周囲の皮膚に広がり、人から人へ感染しやすくなります。

水いぼの特徴は、痛みやかゆみが少なく、表面が滑らかで光沢があること、中央がくぼんでいることです。通常は免疫ができると半年から数年かけて自然に治りますが、治るまでの間は他人へ感染を広げる可能性があるため注意が必要です。


水いぼの治療

水いぼの治療で主な治療法は、ピンセットなどでウイルスの塊を物理的に除去することです。当院では、麻酔テープを使用して痛みを和らげる治療も可能です。ただし、この方法は出血を伴い、子どもが怖がることもあるため、ワイキャンス®外用液を医師が塗る治療もあります。ワイキャンス®外用後は必ず水ぶくれができるので、施術前に医師が必ず説明しご納得の上での治療となります。治療の進め方は患者さんの状態に合わせて調整します。

他に、痛みを抑えつつ使える外用薬もありますが、これらは除去ほど確実な効果はなく、治療に時間がかかることが多いです。例として、銀イオン配合クリームやサリチル酸ワセリンなどがありますが、根気よく使用しなければならず、症例によって効果の差が大きいことが報告されています。


日常のケアと感染予防

  • 水いぼは肌と肌の直接接触やタオルの共有などでうつるため、接触をできるだけ避けることが大切です。
  • 特にお風呂やプールは感染のリスクがあると思われがちですが、日本皮膚科学会の見解ではプールの水では感染しないため、感染者もプールに入ることが可能です。ただし共有物は避けましょう。
  • 皮膚を乾燥させず、保湿ケアをしっかり行い、かき壊さないように爪を短く保つことで炎症や感染の拡大を防げます。

まとめ

水いぼはウイルス感染による皮膚の良性の結節で、自然に治ることが多い一方で、他人にうつる可能性があるため注意が必要です。除去治療は確実ですが痛みを伴うため、患者さんの状態に合わせて治療法を選びます。日常の接触管理や保湿が感染拡大防止の重要なポイントです。プールへの入水は原則問題なく、感染防止のための適切な配慮が推奨されています。


参考文献