脂漏性角化症とは
脂漏性角化症(別名:老人性疣贅〈いぼ〉)は、皮膚の加齢変化によってできる良性の腫瘍です。通常は褐色から黒色の色素斑が盛り上がったような形で、特に中年以降に多く見られますが、紫外線をよく浴びる人では20代でも出現することもあります。老人性色素斑(シミ)と異なり、脂漏性角化症は皮膚が盛り上がるのが特徴です。
脂漏性角化症の原因と発症
脂漏性角化症の正確な原因はまだ十分にわかっていませんが、加齢による皮膚の変化と紫外線の影響が関係しています。
皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が遅れ、メラニン色素が溜まりやすくなることでシミやイボのような盛り上がりが生じます。遺伝的な要素も関与していると考えられています。
当院での検査
当院ではまずダーモスコピーという特殊な拡大鏡を使い、脂漏性角化症の特徴を詳細に観察します。悪性腫瘍の疑いがある場合は大学病院などの専門機関に紹介し、適切な検査と治療を行います。
当院での治療方法
保険適用内治療
- 液体窒素療法:スプレー式の液体窒素で脂漏性角化症のイボを凍らせて壊死させます。施術後に数ヶ月間、色素沈着が残ることがありますが、治療は比較的簡単に行えます。
- 手術: 局所麻酔をして切除します。傷痕が残る可能性、ケロイドができるリスクもありますので十分な相談の上、治療方針を決めていきます。
保険適用外治療
- 炭酸ガスレーザー治療:局所麻酔後にレーザーを当ててイボを蒸散(除去)します。液体窒素療法より色素沈着の範囲が狭くなる傾向があります。施術後1〜2週間はテープで保護が必要です。
- ケロイドができるリスクやほくろの再発の可能性もあるため、十分に医師と相談の上で行います。
まとめ
脂漏性角化症は加齢や紫外線の影響で生じる良性の皮膚腫瘍で、痛みやかゆみはほとんどありません。治療は液体窒素や炭酸ガスレーザーが主で、治療後には色素沈着が残ることがあるため事前説明が重要です。悪性との見分けはダーモスコピーなどで慎重に診断し、疑わしい場合は専門病院へ紹介します。日常生活では紫外線対策が予防に有効とされています。
参考文献
- いまい皮膚科クリニック「脂漏性角化症の保険診療治療」2025年4月