尋常性白斑とは
尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)は、皮膚の一部がはっきりと白くなり、周りとの境界がはっきりとした白斑(白いシミ)が現れる病気です。昔は「白なまず」とも呼ばれました。原因は完全にはわかっていませんが、皮膚の色を作るメラノサイト(色素細胞)が減ったり働かなくなることが関係しています。
白斑は体のどこにでもできますが、特に指の先や顔、関節の周囲にできやすいです。白斑部分の毛も白くなることがあり、これを白毛化といいます。かゆみや痛みはほとんどありませんが、白斑が広がることもあるため早めの対応が大切です。
当院でできる治療
尋常性白斑の治療は、白斑が広がるのを防ぐことと、色素の再生を促すことが目的です。完全に治す方法はまだ確立されていませんが、症状の改善が期待できます。
外用療法
- ステロイド外用薬:炎症を抑え、メラノサイトの活動を助けます。顔や首の周りには弱めのステロイドを使います。
光線療法
- ナローバンドUVB療法:紫外線の中で皮膚に優しい波長を照射し、メラノサイトの働きを活発にします。週に2〜3回の通院が必要ですが、世界的に有効と認められています。
- エキシマライト(308nmレーザー):狭い範囲の白斑に高出力の紫外線を照射し、集中的に治療が可能です。
光線療法は皮膚への負担が少なく、小児から成人まで広く行われています。ただし、治療は長期間を要します。
まとめ
尋常性白斑は原因が完全には解明されていませんが、外用薬や光線療法により症状の改善が期待できます。治療は長期間にわたることが多く、医師と相談しながら根気よく続けることが重要です。気になる白斑を見つけたら、早めに専門医を受診しましょう。
参考文献
- 日本皮膚科学会「尋常性白斑診療ガイドライン第2版 2025」
- マルホ皮膚科セミナー「第75回日本皮膚科学会中部支部学術大会 ② 教育講演3-2」近畿大学奈良病院 皮膚科 臨床教授 大磯直毅 2025